- 1 H21年度(2009年)問5 同期発電機の短絡比を求める計算問題
- 2 H22年度(2010年)問15 同期発電機に関する計算問題
- 3 H23年度(2011年)問4 同期発電機の出力端子間電圧を求める計算問題
- 4 H24年度(2012年)問16 三相同期電動機の内部誘導起電力と負荷角を求める計算問題
- 5 H25年度(2013年)問6 三相同期発電機の同期インピーダンスを求める計算問題
- 6 H26年度(2014年)問15 三相同期電動機のトルクと誘導起電力を求める計算問題
- 7 H27年度(2015年)問4 三相同期発電機の端子電圧に関する計算問題
- 8 H28年度(2016年)問15 非突極形三相同期発電機に関する計算問題
- 9 H29年度(2017年)問5 三相同期発電機の界磁電流に関する計算問題
- 10 H30年度(2018年)問6 三相同期発電機の負荷角に関する計算問題
- 11 R元年度(2019年)問15 三相同期発電機の力率に関する計算問題
- 12 R2年度(2020年)問5 三相同期電動機の誘導起電力に関する計算問題
- 13 R3年度(2021年)問6 三相同期発電機の百分率インピーダンスに関する計算問題
- 14 同期機関連記事&オススメの書籍紹介
H21年度(2009年)問5 同期発電機の短絡比を求める計算問題
定格出力5000[kV・A]、定格電圧6600[V]の三相同期発電機がある。無負荷時に定格電圧となる励磁電流に対する三相短絡電流(持続短絡電流)は、500[A]であった。この同期発電機の短絡比の値として、最も近いのは次のうちどれか。
(1)0.660 (2)0.875 (3)1.00 (4)1.14 (5)1.52
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前提知識
①三相定格皮相電力を求める式。
ただし、
②短絡比
ただし、
解説
題意より、短絡電流
と与えられているので、『前提知識①』より定格電流を求め、『前提知識②』より短絡比を求めましょう。
したがって短絡電流Kは、
よって答えは(4)となります。
H22年度(2010年)問15 同期発電機に関する計算問題
1相当たりの同期リアクタンスが
ただし、三相同期発電機の回転速度は一定で、損失は無視できるものとする。
(1)電機子電流
(1)27 (2)70 (3)100 (4)150 (5)173
(2)出力
(1)24 (2)30 (3)52 (4)60 (5)156
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前提知識
①同期発電機の1相分等価回路。

②同期発電機のベクトル図(<画像1>の回路を用いる)。

ベクトル図の書き方を丁寧に解説した記事がありますので、不安な方は是非ご覧ください。
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解説
(a)
題意中の『無負荷電圧』というのは<画像3>のような電圧を表します。

無負荷ということは、端子が開放されている状態ですので電機子電流が流れません。したがって、電圧降下も生じませんので端子電圧
となります。
次に抵抗器負荷を接続した状態を考えます。回転速度一定の条件が問題文中に与えられていますので、先ほど求めた誘導起電力の大きさは変わりません。したがって、1相分等価回路で抵抗器負荷を接続した状態を表現すると<画像4>のようになります。

では、この1相分等価回路から式を立ててみましょう。
次に①より、ベクトル図を描くと<画像5>のようになります。

抵抗器負荷の抵抗を
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このベクトル図にて、三平方の定理を用いると、
よって(a)の答えは(3)となります。
(b)
三相同期電動機の出力
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<画像5>のベクトル図より、
よって(b)の答えは(3)となります。
H23年度(2011年)問4 同期発電機の出力端子間電圧を求める計算問題
次の文章は、同期発電機に関する記述である。
Y結線の非突極形三相同期発電機があり、各相の同期リアクタンスが
このときの発電機の出力端子間電圧
(1)300 (2)335 (3)475 (4)581 (5)735
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前提知識
①同期発電機の1相分等価回路。

解説
まずは問題文より、1相分等価回路を書いてみましょう。線間電圧と相電圧を注意して書いていきましょう。

次に、誘導起電力の大きさ
回路の合成インピーダンスの大きさが分かったので負荷の抵抗分を求めることができます。
負荷インピーダンス
となります。
よくあるミスが、ここで終了して(2)を選んでしまうことです。何がおかしいのか分かりますでしょうか?
問題文では『出力端子間電圧』を求める、すなわち、線間電圧を求める必要があります。では、最後に線間電圧に変換して終わりとしましょう。
よって答えは(4)となります。
H24年度(2012年)問16 三相同期電動機の内部誘導起電力と負荷角を求める計算問題
三相同期電動機が定格電圧
ただし、三相同期電動機は星形結線で1相当たりの同期リアクタンスは
次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a)負荷電流(電機子電流)
(1)1100 (2)1600 (3)1900 (4)2200 (5)3300
(b)上記(a)の場合と電圧及び出力は同一で、界磁電流を
(1)0.250 (2)0.333 (3)0.500 (4)0.707 (5)0.866
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前提知識
①同期電動機の1相分等価回路

②同期電動機のベクトル図
<画像1>を基にベクトル図を描くと<画像2>のようになります。

ベクトル図の書き方を丁寧に解説した記事がありますので、不安な方は是非ご覧ください。
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③同期電動機の出力を求める式。
ただし、
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解説
(a)
問題文から1相分等価回路<画像3>を書きましょう。電圧が線間なのか相なのか確認しながら書いていきます。

等価回路から立式すると次のようになります。
問題文より、『力率が1』なので、端子電圧

<画像4>のベクトル図より、三平方の定理を用いると、
となります。ここに各数値を代入すると、
よって(a)の答えは(4)となります。
当問題は同期電動機であるにも関わらず『誘導起電力>端子電圧』という、初見では「?」と疑問に思ってしまうような解答が得られます。しかし、問題文から論理的に式を組み立てベクトル図を書いて得られた結果を信じてください。直感に反するものを受け入れる力も身につけましょう。また、『ベクトル図の書き方』を一から丁寧に解説した記事もありますので、ベクトル図に不安のある方は是非ご覧ください。
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『前提知識③』より、同期電動機の出力
まず、(a)の状態での出力を求めましょう。
題意より、界磁電流が元の1.5倍なので、界磁電流変化後の誘導起電力
したがって界磁電流変化後の出力
題意より、出力は界磁電流変化前後で等しいので、①=②より、
よって答えは(2)となります。
H25年度(2013年)問6 三相同期発電機の同期インピーダンスを求める計算問題
定格電圧
この発電機の同期インピーダンス[Ω]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)0.80 (2)2.90 (3)4.54 (4)5.03 (5)7.86
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前提知識
①無負荷飽和曲線と三相短絡曲線

『無負荷飽和曲線と三相短絡曲線』についての詳細な記事を以下に貼りますので是非ご覧ください。
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短絡比とは?
短絡比
②短絡比の式。
すなわち<画像1>において、
解説
問題文より、短絡比


無負荷飽和曲線というのは、『定格速度で無負荷運転中の同期発電機の界磁電流と端子電圧の関係』ということで、<画像2>のように、端子側が開放状態にあると考えてください。開放状態ということは、電流は流れませんので電圧降下も生じません。したがって端子電圧と誘導起電力が等しくなります。
すなわち、グラフ<画像1>にて縦軸上の
この界磁電流が

題意より、1相分の定格電圧
よって答えは(2)となります。
H26年度(2014年)問15 三相同期電動機のトルクと誘導起電力を求める計算問題
周波数が60Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり、端子の相電圧V[V]は
(a)上記の同期電動機のトルクの値[N・m]として最も近いものを、次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)12.3 (2)368(3)735(4)1270 (5)1470
(b)上記の同期電動機の端子電圧及び出力を一定にしたまま界磁電流を増やしたところ、電機子電流が
(1)374 (2)387 (3)400(4)446 (5)475
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前提知識
①電動機出力
ただし、
②回転子回転角速度
③電動機のトルク
解説
(a)
まず電動機出力

このベクトル図から立式すると、
となります。力率1で運転しているので、端子電圧

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<画像2>のベクトル図より、
『前提知識①』より、電動機出力
『前提知識②』より、回転角速度
①式、②式を『前提知識③』に代入すると、トルク
よって(a)の答えは(3)となります。
(b)
ここで問題のベクトル図を再掲します。

当問題はベクトル図中の
ここで、ベクトル図に補助を加えると<画像3>のようになります。

三平方の定理を用いると、次のような立式が出来ます。
この式に数値を代入すると、
よって(b)の答えは(3)となります。
H27年度(2015年)問4 三相同期発電機の端子電圧に関する計算問題
定格電圧、定格電流、力率1.0で運転中の三相同期発電機がある。百分率同期インピーダンスは85%である。励磁電流を変えないで無負荷にしたとき、この発電機の端子電圧は定格電圧の何倍になるか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電機子巻線抵抗と磁気飽和は無視できるものとする。
(1)1.0 (2)1.1 (3)1.2 (4)1.3 (5)1.4
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前提知識
①短絡比
解説
この問題は、『単位法』を用いた問題になります。
まずは問題文より、『定格電圧、定格電流、力率1.0で運転中の三相同期発電機』の1相分等価回路を書いてみましょう。発電機端子電圧(相電圧)を

問題文中にて『励磁電流を変えない』とあるので、端子開放前後でこの発電機の誘導起電力
<画像1>の1相分等価回路より立式すると、
となります。題意より力率が1であり、端子電圧と電機子電流が同相となるので、

<画像2>のベクトル図より、三平方の定理」を用いると、
となります。定格電圧、定格電流を
定格電圧を
よって答えは(4)となります。
H28年度(2016年)問15 非突極形三相同期発電機に関する計算問題
定格出力3300kV・A、定格電圧6600V、定格力率0.9(遅れ)の非突極形三相同期発電機があり、星形接続1相当たりの同期リアクタンスは12.0Ωである。電機子の巻線抵抗及び磁気回路の飽和は無視できるものとして、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a)定格運転時における1相当たりの内部誘導起電力の値[V]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)3460(2)3810(3)6170(4)7090(5)8690
(b)上記の発電機の励磁を定格状態に保ったまま運転し、星形結線1相当たりのインピーダンスが13+j5Ωの平衡三相誘導性負荷を接続した。このときの発電機端子電圧の値[V]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)3810(2)4010(3)5990(4)6600(5)6950
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前提知識
①同期発電機の1相分等価回路。

②同期発電機のベクトル図(<画像1>の回路を用いる)。

ベクトル図の書き方を丁寧に解説した記事がありますので、不安な方は是非ご覧ください。
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解答
(a)
問題文より、『電機子の巻線抵抗は無視できる』とあるので、同期発電機の1相分等価回路を書くと<画像3>のようになります。

<画像3>の1相分等価回路より立式すると、
となります。

<画像4>のベクトル図より、『三平方の定理』を用いると、
となります。ここで、電流
となり、①式に数値を代入すると、
よって(a)の答えは(3)となります。
(b)
題意より、『上記の発電機の励磁を定格状態に保ったまま運転し』とあるので、(a)で求めた誘導起電力は変化しません。この時の1相分等価回路を<画像5>に示します。

<画像5>の1相分等価回路より、回路を流れる電流
負荷インピーダンスの大きさ
よって、端子電圧(相電圧)
最後に端子電圧(線間)に変換すると、
よって最も近い(b)の答えは(5)となります。
H29年度(2017年)問5 三相同期発電機の界磁電流に関する計算問題
定格出力10MV・A、定格電圧6.6kV、百分率同期インピーダンス80%の三相同期発電機がある。三相短絡電流700Aを流すのに必要な界磁電流が50Aである場合、この発電機の定格電圧に等しい無負荷端子電圧を発生させるのに必要な界磁電流の値[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、百分率同期インピーダンスの抵抗分は無視できるものとする。
(1)50.0(2)62.5(3)78.1(4)86.6(5)135.3
- 解答を見る
前提知識
①無負荷飽和曲線と三相短絡曲線

『無負荷飽和曲線と三相短絡曲線』についての詳細な記事を以下に貼りますので是非ご覧ください。
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短絡比とは?
短絡比
②短絡比の式。
すなわち<画像1>において、
解説
当問題で求めたいのは、『前提知識②』の分子である、『無負荷飽和曲線(開放時)で定格電圧が発生するときの励磁電流
短絡比
次に、短絡曲線(短絡時)で定格電流
定格電流
となります。では、
- 三相短絡電流が
の時の界磁電流が、 - 定格電流
であり、短絡曲線で定格電流が流れる時の界磁電流を 。
であることを「無負荷飽和曲線と三相短絡曲線」に書き込んでみましょう。

三相短絡曲線は、名前が「曲線」とついていますが、ほぼ直線なので比例関係を用いて
『前提知識②』式より、
よって答えは(3)となります。
H30年度(2018年)問6 三相同期発電機の負荷角に関する計算問題
定格容量P[kV・A]、定格電圧V[V]の星形結線の三相同期発電機がある。電機子電流が定格電流の40%、負荷力率が遅れ86.6%(cos30°=0.866)、定格電圧でこの発電機を運転している。このときのベクトル図を描いて、負荷角δの値[°]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、この発電機の電機子巻線の1相当たりの同期リアクタンスは単位法で0.915p.u.、1相当たりの抵抗は無視できるものとし、同期リアクタンスは磁気飽和等に影響されず一定であるとする。
(1)0(2)15(3)30(4)45(5)60
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前提知識
①同期発電機の1相分等価回路。

②同期発電機のベクトル図(<画像1>の回路を用いる)。

ベクトル図の書き方を丁寧に解説した記事がありますので、不安な方は是非ご覧ください。
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解説
題意より1相分等価回路を書いてみると、<画像3>のようになります。

次に<画像3>の1相分等価回路を基にベクトル図を描いてみると、<画像4>のようになります。


定格電圧を

<画像6>より、二辺の長さが
よって答えは(2)となります。
補足
同期機のベクトル図を用いて何かの値を求める時には、<画像7>のように補助線を引いて考えることがほとんどであったかと思います。

このような方法でも、三平方の定理で斜辺の長さは求まりますが、「sin15°,cos15°,tan15°」の値を把握している人でないと
そんな時には、一般的に知られている「30°、45°、60°….」等の角度が作れないかと考えてみましょう。今回は<画像5>のように補助線を引くことで「45°」を求めることができ、
『頭を柔らかくする』というのは、二日三日で出来る事ではありませんが、様々なパターンを知っておくことで対応できる問題も増えていきます。
R元年度(2019年)問15 三相同期発電機の力率に関する計算問題
並行運転しているA及びBの2台の三相同期発電機がある。それぞれの発電機の負荷分担が同じ7300kWであり、端子電圧が6600Vのとき、三相同期発電機Aの負荷電流
(a)三相同期発電機Aの力率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)48 (2)64 (3)67 (4)77 (5)80
(b)2台の発電機の合計の負荷が調整の前後で変わらずに一定に保たれているものとして、この状態から三相同期発電機A及びBの励磁及び駆動機の出力を調整し、三相同期発電機Aの負荷電流は調整前と同じ1000Aとし、力率は100%とした。このときの三相同期発電機Bの力率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、端子電圧は変わらないものとする。
(1)22 (2)50 (3)71 (4)87 (5)100
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前提知識
①三相同期発電機の出力
ただし、
②力率
力率は<画像1>において、
で求まります。

解説
(a)
題意より、発電機Aの出力
これを百分率に直すと、
よって(a)の答えは(2)となります。
(b)
三相同期発電機A及びBの励磁及び駆動機の出力を調整した際のBの力率
まずは下準備として、元の状態の発電機Bの力率
元の状態の発電機Bの力率
元の状態の負荷の有効電力
元の負荷の無効電力
題意より、負荷の変化がないとあるので、
三相同期発電機Aの変化後の出力
元の状態の負荷の有効電力
無効電力に関しては、元の状態の負荷の無効電力
ここまでで、状態変化後の発電機Bの有効電力

これより、変化後の発電機Bの力率
よって(b)の答えは(1)となります。
R2年度(2020年)問5 三相同期電動機の誘導起電力に関する計算問題
図はある三相同期電動機の1相分の等価回路である。ただし、電機子巻線抵抗は無視している。相電圧
(1)120 (2)140 (3)183 (4)215 (5)280
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前提知識
①同期電動機の1相分等価回路

②同期電動機のベクトル図
<画像1>を基にベクトル図を描くと<画像2>のようになります。

ベクトル図の書き方を丁寧に解説した記事がありますので、不安な方は是非ご覧ください。
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解説
問題中の1相分等価回路を再掲します。

この回路図から立式すると次の式が導かれます。
題意より『力率が1』とあるので、

・力率が1⇒端子電圧と電機子電流は同相
・同期リアクタンスによる電圧降下
事を意識して描くと良いかと思います。
R3年度(2021年)問6 三相同期発電機の百分率インピーダンスに関する計算問題
定格出力3000kV・A、定格電圧6000Vの星形結線三相同期発電機の同期インピーダンスが6.90Ωのとき、百分率同期インピーダンス[%]はいくらか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)19.2 (2)28.8 (3)33.2 (4)57.5 (5)99.6
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前提知識
①三相同期発電機の定格出力
ただし、
②百分率同期インピーダンス
ただし、
1相分等価回路にて定格電流が流れたときの電圧降下の定格電圧に対する割合ということになります。
解説
同期発電機の1相分等価回路を描くと<画像1>のようになります。

『前提知識②』式より、百分率同期インピーダンスを求めるために、『前提知識①』式にて定格電流
より、
となります。これを『前提知識②』式に数値を代入すると、
よって答えは(4)になります。
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