問題
定格出力15[kW]、定格電圧220[V]、定格周波数60[Hz]、6極の三相誘導電動機がある。この電動機を定格電圧、定格周波数の三相電源に接続して定格出力で運転すると、滑りが5[%]であった。機械損及び鉄損は無視できるものとして、次の(a)及び(b)に答えよ。
(a)この時の発生トルク[N・m]の値として、最も近いのは次のうちどれか。
(1)114 (2)119 (3)126 (4)239 (5)251
(b)この電動機の発生トルクが上記(a)の$\frac{1}{2}$となったときに、一次銅損は250[W]であった。このときの効率[%]の値として、最も近いのは次のうちどれか。ただし、発生トルクと滑りの関係は比例するものとする。
(1)92.1 (2)94.0 (3)94.5 (4)95.5 (5)96.9
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- (a)・・・(3)
(b)・・・(3)
前提知識
①電動機のトルク$T[N・m]$は次式で表されます。
$$T=\frac{P}{ω}[N・m]$$
ただし、$P[W]$は電動機出力、$ω[rad/s]$は回転角速度。
②回転角速度$ω[rad/s]$は次の式で表されます。
③電動機の回転速度$N[min^{-1}]$は次の式で表されます。
$$N=\frac{120f}{p}(1-s)[min^{-1}]$$
ただし、$f[Hz]$は電源周波数、$p$は極数、$s$は滑り。
④電動機の二次入力、二次銅損、出力の間には次のような関係があります。
解説
(a)
題意より、定格出力$P[W]$は、
$$P=15×10^{3}[W]$$
電動機の回転速度$N[min^{-1}]$を求めると、
$$\begin{align}N&=\frac{120f}{p}(1-s)\\&=\frac{120×60}{6}(1-0.05)\\&=1140[min^{-1}]\end{align}$$
電動機の回転角速度$ω[rad/s]$を求めると、
$$\begin{align}ω&=\frac{2πN}{60}\\&=\frac{2π×1140}{60}\\&=119.4[rad/s]\end{align}$$
よって、電動機のトルク$T[N・m]$を求めると、
$$\begin{align}T&=\frac{P}{ω}\\&=\frac{15×10^{3}}{119.4}\\&=125.6[N・m]\\&≒126[N・m]\end{align}$$
よって(a)の答えは(3)となります。
(b)
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