直流と交流・三相交流と位相<初心者必見!>

皆さんこんにちは!NORIです!

今回は電気の基本「直流と交流・三相交流と位相」についての記事を書きたいと思います。

直流と交流

皆さんご存じかと思われますが、電気には「直流」「交流」の二種類あります。

直流

直流は、

時間の変化によって「方向」と「大きさ」が変化しないものをいいます。

一方、「方向」は一定であるが「大きさ」が変化するものは脈流と言われたりします。直流は英語で「Direct current:DC」と書かれます。

直流の例:乾電池の出力・太陽光発電による出力

<画像1>

交流

交流は、

時間の変化によって「方向」と「大きさ」が周期的に変化するもの

を言います。英語では「Alternating current:AC」と書かれます。

交流の例:コンセントの電源(家庭用は単相交流100Vが一般的)

交流波形を読むには以下の用語の確認が必要です。

1.波高値・・・その名前の通り、一番高いところで最大値ともいわれます。

2.実効値・・・実効値の定義は以下の通りです。

ある電気抵抗に交流電圧を加えた場合の1周期における平均電力と、同じ抵抗に直流電圧を加えた場合の電力が, 互いに等しくなるときに、この交流電圧と交流電流の実効値はそれぞれ, その直流電圧と直流電流と同じ値である

引用:実効値 – Wikipedia

ですが、分かりにくいので下の画像を参考にしてください。

ちなみに$$実効値=\frac{波高値}{\sqrt{2}}$$で求められます。

3.周波数・・・1秒間で何回「+」「ー」の入れ替わりを繰り返すか。ということです。周波数が50Hzというのは、1秒間で50回 「+」「ー」 が入れ替わります。日本の交流電源の周波数は、東日本が50㎐、西日本が60Hzです。なぜ西と東で周波数が違うのかという経緯は、歴史的な経緯が絡んできて本題から外れますので割愛です。(最初の発電機の輸入先が違うとかなんとか。。。)

4.周期[s]・・・周期は周波数の逆数($\frac{1}{周波数}$)で表されます。一回の振動に何秒かかるかということです。

5.位相・・・1周期のうちある特定の局面の事を言います。例えば上の波形で「位相がπ[rad]の時、大きさは0である」といったような使い方になります。

街中で見かける送電線の多くは、交流にて送電されています。その大きな理由は「変圧のしやすさ」からきています。

変圧とは何かというと、電圧の大きさを変えることです。ここからは少々専門的な話になりますがご了承ください。

なぜ電圧は高いほうが良いのか

我々が家庭で使用している電気というのは、単相交流100Vです。しかし、発電所から送り出される電圧というのは50万V•20万Vという高電圧となっています。↓<画像3>参照

<画像3>

何故そのような方式を取っているのかというと「需要地まで送電する」という途中で発生する送電ロスを軽減するためです。送電ロスは送電電流の二乗に比例します。ジュール熱といわれるやつですね。↓式参照

$$W=RI^{2}[J]$$

つまり、電流は小さい方が送電損失が小さくなるということになります。

ここで簡単な式$$P=VI[V・A]$$を見てみると、一定の電力を送りたい、かつ、電流を小さくしたいと考えると、電圧は大きくしなければなりません。

以上より、送電電圧は高い方が良いという結論になりました。

<画像3>にあるように、送電の途中で工場電車、我々の家庭に合わせた電圧に変圧されるので、変圧しやすい交流が採用されるというわけです。直流を変圧する場合、交直変換装置という非常に高価な装置が必要になったりするので、あまり経済的ではありません。

では、直流にはメリットがないのかというと決してそうではありません。実際長距離送電が行われる個所には直流が用いられています。

変圧器に関する記事は以下のリンクよりご覧いただけます。

機械の泉

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三相交流

さきほど送電の話をしましたが、送電の際によく用いられるのは、三相三線式と言われるもので三相交流を送電しています。まずは、三相交流と言われるものを見てみましょう。

<画像4>

単相交流が3つ、120°ずつ位相がずれた波形になっていますね。

しかし、「なぜ三相三線なの?」かというと、帰りの電線が不要だからです。

上の画像の波形を見てください。ぱっと見でもわかるかと思われますが、どの位相のタイミングを取っても、大きさの合計は「0」になります。これは帰りの電線が不要であることを表していますね。

また、工場で用いられる大型の電動機は三相電動機(誘導電動機)が多く、これらが回転するのも、三相交流が回転磁界を発生してくれるからなのです。

誘導電動機について興味のある方は以下のリンクを参照してください。

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位相の進み・遅れの覚え方

電験・電気工事士等、電気の勉強をする際に、交流というものは避けて通れないものです。その中で「位相の遅れ・進み」の判断に迷ってしまうという方も多いかと思います。なのでここでは、位相の遅れ・進みについて説明したいと思います。

まず、遅れている・進んでいるというのは、何かと比べてという相対的なものになります。

例えば、私は友人と比較すると食べるのは早いのですが、職場の方と比較すると遅いです。これは相対的な評価ですよね。早い・遅いも、進んでいる・遅れているというのも何かと比べないといけないわけです。

今回の交流の位相に関しても、基準となる波形と比較して、遅れているのか・進んでいるのかの判断が必要になります。

ということで、今回は基準をu相として、v相w相u相に比べて遅れなのか進みなのか見てみましょう。

<画像5>

では<画像5>にて、v相は「遅れ」でしょうか・「進み」でしょうか?

よくあるのが「v相のほうが先に進んでいるように見えるなぁ。じゃあ進みか!!!!」ていう間違いですね。

では、わかりやすい判断法を紹介します。

まず、原点の縦軸上を見てください。u相は0で、v相は「ー」の値を取っています。このような位置関係の時、v相u相に比べて遅れていると言えます。

もう少し詳しく言うと、横軸は位相と書いてありますが、これは時間軸とも見ることができます。原点(0秒)から指をなぞっていく(時間が進んでいく)と、u相が正に最大値をとります。さらに指をなぞっていくとv相が正に最大値をとります。v相のほうが正に最大値をとるのが遅かったですよね。つまりv相u相と比べて遅れているわけです。


次にu相w相を比較しましょう。

<画像6>

まず、v相の時と同様の方法で、原点の縦軸上を見てみましょう。u相は「0」、w相は「+」の値をとっています。このような位置関係の時、w相u相に比べて進んでいると言えます。

もう少し詳しく言うと、u相が正に最大値をとるまえに、既にw相は最大値をとっていますね。これはw相が進んでいると言えます。

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ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2022年版)

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