直列回路と並列回路の計算【電気初心者必見!】

皆さんこんにちは!管理人NORIです!

今回は電気を学び始めた方に向けて「直列抵抗・並列抵抗とその計算」について記事を書いていこうと思います。

前提となる知識は「オームの法則」のみ!です。「オームの法則ってなんだっけ?」という方はこちらでゆっくり学んでください(^_-)-☆↓参照

それでは順番に学んでいきましょう!

Let’s go!!

直列抵抗と各種計算

まず<画像1>の回路図を見てください。

<画像1>

これが最も基本的な直列回路でしょう。今回は次の3つ、

  1. 合成抵抗$R_{o}[Ω]$
  2. 電流$I[A]$
  3. 各抵抗にかかる電圧$V_{1}[V]$,$V_{2}[V]$

を求めていきましょう。

①合成抵抗$R_{o}[Ω]$

<画像2>のように、抵抗を一つにまとめてみましょう!

<画像2>

合成抵抗$R_{o}$は、

$$R_{o}=R_{1}+R_{2}[Ω]$$
で求められます。
抵抗が直列に増えると、電流は流れにくくなるイメージを持てれば、「合成抵抗は各抵抗の和」であることが理解できます。

 

②電流$I[A]$

オームの法則より、電流$I$は、

$$I=\frac{V}{R_{1}+R_{2}}=\frac{V}{R_{o}}[A]$$

となります。

直列回路の場合「どの箇所でも電流は同じ」になります。

楽勝ですね♪

➂各抵抗にかかる電圧$V_{1}[V]$,$V_{2}[V]$

各抵抗にかかる電圧$V_{1}$,$V_{2}$というのは<画像3>のような電圧の事を言います。

<画像3>

$R_{1}$を流れる電流と$R_{2}$を流れる電流は同じなので、②で求めた電流を用いて、$V_{1}$,$V_{2}$を求めると、

$$V_{1}=R_{1}・I=\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}・V[V]・・・①$$$$V_{1}=R_{2}・I=\frac{R_{2}}{R_{1}+R_{2}}・V[V]・・・②$$

となります。

イメージとしては、「いくつかの抵抗値が異なる抵抗があるとき、直流回路はどの抵抗にも同じ電流が流れるので、抵抗が大きいほどそこにかかる電圧が大きくなる」といった感じです。

これは、$V$が$V_{1}$と$V_{2}$に分かれるので、「分圧」と言います。

並列抵抗と各種計算

並列回路は<画像4>を基に見ていきましょう!

<画像4>

今回は直列回路の場合と違う順番で見ていきましょう。

  1. 抵抗$R_{1}[Ω]$に流れる電流$I_{1}[A]$と抵抗$R_{2}[Ω]$に流れる電流$I_{2}[A]$
  2. 合成電流$I[A]$
  3. 合成抵抗$R_{o}[Ω]$

を求めていきます。

①抵抗$R_{1}[Ω]$に流れる電流$I_{1}[A]$と抵抗$R_{2}[Ω]$に流れる電流$I_{2}[A]$

並列抵抗の場合、各抵抗にかかる電圧は同じになります。<画像5>の場合、$R_{1}$にかかる電圧と$R_{2}$にかかる電圧は同じになります。

<画像5>

つまり各抵抗に流れる電流$I_{1}$と$I_{2}$は、

$$I_{1}=\frac{V}{R_{1}}[A]$$ $$I_{2}=\frac{V}{R_{2}}[A]$$

となります。

②合成電流$I[A]$

回路全体に流れる電流$I$は

$$I=I_{1}+I_{2}=\frac{V}{R_{1}}+\frac{V}{R_{2}}=(\frac{1}{R_{1}}+\frac{1}{R_{2}})・V[A]$$

となります。

ここで電流$I[A]$が$I_{1}$,$I_{2}$に分かれるわけですが、これを「分流」と言います。分流の式は以下のように表されます。

$$I_{1}=\frac{R_{2}}{R_{1}+R_{2}}・I[A]$$ $$I_{2}=\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}・I[A]$$
電流$I_{1}$を例にとってみましょう。
右辺の分子$R_{2}$が大きくなると$I_{2}$は流れにくくなり、$R_{1}$のほうに電流が多く流れ込みます。
つまり式からも読み取れる通り、抵抗$R_{2}$が大きくなると$I_{1}$が大きくなります。

➂合成抵抗$R_{o}[Ω]$

並列抵抗を一つにまとめましょう。

<画像6>

まず基本の「オームの法則」より$V=RI$を$R$についての式に直すと、$$\frac{V}{I}=R・・・(a)$$となります。

次に②で求めた式を変形すると、$$\frac{V}{I}=\frac{1}{\frac{1}{R_{1}}+\frac{1}{R_{2}}}・・・(b)$$となります。

(a)式と(b)式を比較すると、

$$R=\frac{1}{\frac{1}{R_{1}}+\frac{1}{R_{2}}}=\frac{R_{1}・R_{2}}{R_{1}+R_{2}}[Ω]$$

となりました。

並列合成抵抗は「逆数の総和の逆数」で覚えてください。「和分の積」で覚える方が多いですが、これは並列個数が2個の場合だけなので、注意が必要です。

まとめ

直列回路・並列回路の計算は「電気の基本」になります。

直列抵抗の数・並列抵抗の数がいくつになっても、「どのような比例関係があるのか」を理解していれば問題なく解けるようになります。しっかり理解しておいてくださいね(^^♪

では、ここまでお疲れさまでした(*_ _)

 

電気系の情報発信をしています。