<H24年度(2012年)問3> 誘導電動機に関する論説問題(解説未記載)

目次

問題

誘導電動機に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、誘導電動機の滑りを$s$とする。

(1)誘導電動機の一次回路には同期速度の回転磁界、二次回路には同期速度の$s$倍の回転磁界が加わる。したがって、一次回路と二次回路の巻数比を1とした場合、二次誘導起電力の周波数及び電圧は一次誘導起電力の$s$倍になる。
(2)$s$が小さくなると、二次誘導起電力の周波数及び電圧が小さくなるので、二次回路に流れる電流が小さくなる。この変化を電気回路に表現するため、誘導電動機の等価回路では、二次回路の抵抗の値を$\frac{1}{s}$倍にして表現する。
(3)誘導電動機の等価回路では、一次巻線の漏れリアクタンス、一次巻線の抵抗、二次巻線の漏れリアクタンス、二次巻線の抵抗、及び電動機出力を示す抵抗が直列回路で表されるので、電動機の力率は$1$にはならない。
(4)誘導電動機の等価回路を構成するリアクタンス値及び抵抗値は、電圧が変化しても$s$が一定ならば変わらない。$s$一定で駆動電圧を半分にすれば、等価回路に流れる電流が半分になり、電動機トルクは半分になる。
(5)同期速度と電動機トルクとで計算される同期ワット(二次入力)は、二次銅損と電動機出力との和になる。

解答を見る
(4)
電気系の情報発信をしています。